MR, AR and VR for Experiencing Novel Read
MAVenReadプロジェクトは、紙の本で読書をする際の特徴の1つである、本を把持しページをめくるという行為に注目し、新たな読書体験を生み出すことを目指したプロジェクトである。 MAVenReadは、HoloLens2を用いたシステムであり、デジタルの書籍コンテンツを、何も書かれていない白紙の本の各ページの上にARマーカーを付加したものに投影することで、実物の本を読んでいるような体験ができるシステムである。(図1) MAVenReadを用いた読書の特徴として、文章量が少なく短い内容で、短時間で楽しむことができるものが適していることが示唆された。特徴に合致する読み物として詩に着目し、詩を読むためのシステムであるMAVenReadVerseを開発した。 MAVenReadVerseは、詩の理解や解釈よりも、MRを用いて詩の言葉自体を楽しめるようなシステムである。MAVenReadの体験を元に、テキストアニメーション機能を追加し、詩の言葉自体からこれまで意識していなかった言葉の響きなどを感じることができる。(図2)